2014年09月22日

小池みき/牧村朝子『同居人の美少女がレズビアンだった件。』

 あの『百合のリアル』のコンビによる第二弾。『百合のリアル』は牧村朝子さんが著者で、小池みきさんが編集者というコンビネーションでしたが、こちらは小池さんが著者で、牧村さんは監修者となっています。

 編集と監修。字面は似てないけど、声に出すと結構似てる・・・・

 第二弾と書きましたが、第三弾があるという話は聞いておりません・・・・いやはや、テキトーなことで申し訳ありません。

 さっき二度ほど「さん」付けしましたが、小池は元TACOメンバー。いや、「元」でいいんだろうか。もともと一回こっきりのユニットだったはずが続いちゃっているので、「辞める」「辞めない」のケジメというものが存在していないのです。またまた、テキトーなことで申し訳ありません。うーん、「別活動メンバー」? 何か、それも妙にそらぞらしい・・・・

 「小池」と呼び捨てにすることに慣れているもので、「さん」付けして書くだけで、どうにも歯の浮く感じがしてしまうのです。なので、以下、呼び捨てにしてしまいます。

 小池のことは前々からよく知っているし、小池の取り持つ縁で牧村さんともお知り合いになり、二人に去年の『にじいろちらしずし』に参加して頂いたりしているので、序盤は「いかにも小池らしい」とか「牧村さんってこういうー面もあるんだな」とか「すごい所に住んだもんだ」とか、本人たちへの興味が先行ました。

 二人のことを全く知らずに読んだとしたら、セクシャリティについての知見とか、33人が同居するシェアハウスのすごい有様とかに興味が湧いただろうと想像します。

 中盤、牧村さんと森ガとのシェアハウス内同棲が始まる辺りから、気になるトピック(牧村さんのタレント活動上のカミングアウト、家族へのカミングアウト、フランスでの準結婚、同性婚法などなど)が続き、トピックに引かれて興味が加速しました。

 この辺りは、本人たちの言動だけでなく、周囲の人たちの反応も興味深かったです。

 終盤、『百合のリアル』を作り上げていく過程と牧村さんの自認の変移が重なるのは「クライマックス来たーッ!!」って感じで(笑)たいそう読み応えがありました。

 まさに構成の妙。興味と読む速度が段階を追って加速していくのが心地よかったです。しかも、そのクライマックスに『にじちら』がシンクロしていたとは! 実に感慨深いです。

 構成の妙と言えば、四コマを1単位とする組み立ても良い感じでした。

 四コマで一応完結しつつ連続したストーリーを叙述するという形式は最近よく目にしますが、上手く出来ている例は思い出せません。

 典型的失敗例は、あのマンガ版『けいおん!』ですね(笑)。ストーリーの流れを保つために落ちが落ち切らず、四コマでの完結性に邪魔されてストーリーの流れがたどたどしくなるという・・・・「二兎を追う者一兎をも得ず」をまさしく絵に描いてしまった感じでした。

 『同居人の美少女が〜』は、流れ重視の方針が明確で、四コマ単位のまとまり感が、上手くリズムを作っています。ちょっと奇を衒った喩えと思われるかもしれませんが、明治の新体詩みたいな・・・・

 たまに五コマになるのも字余りの句のような効果で、程よくメリハリがつく感じがします。能好き古典好きの私としては定型性の力を改めて感じました。

 四コマ単位のストーリー叙述ということに関してもう少し書くと、四コマでの完結性を重視しギャグに特化する方向でなら、そこそこ何とかなっているものを読んだようなボンヤリした記憶があります。しかし、反対にストーリーの流れ重視で成功した例は、『同居人の美少女が〜』のほかに知りません。

 「私にとっては」という但し書きを付けるべきかもしれませんが、まことに希有なる作品です。

 あっ!そうそう。

 小池&牧村さんに対して私が語った数々の言葉の中から、何と、あれを引用されるとは!(笑)ま、いかにも私らしい言い草だと、納得してしまったことも事実なのですが・・・・(苦笑)

 「あれ」って何?と気になった方は、お買い求めになるといいですよ(笑)いや、そこが気にならなくても、何かちょっとでも気になられたら、どうぞお買い求めくださいませ。

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posted by TACO at 14:23 | 愛知 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 公演後のお散歩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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